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AIデータセンター関連株はなぜ物色?設備投資拡大と電力需要を分析


AIデータセンター関連株はなぜ物色?設備投資拡大と電力需要を分析

「AIデータセンター(AIDC)関連」がテーマ買いとして再び強まり、サーバー・電源・冷却・電子部品・基板など“周辺産業まで裾野が広い”形で物色が波及しました。
この記事では「なぜ直近でAIデータセンター関連が盛り上がったのか」を要因分解し、最後に対象7銘柄の予想PER・PBR・時価総額を横並びで整理します。


なぜ盛り上がったのか(要因分解)

要因①:投資フェーズの“見える化”(AIDCの設備投資・増産計画が具体化)

AIデータセンターは「需要期待」だけでなく、実際の増産・投資計画が数字として出てくると連想買いが広がりやすいテーマです。
直近は、AIサーバー向け部材(ICパッケージ基板など)で大型投資が報じられるなど、AIDC投資の実体化が材料視されました。

  • 設備投資・増産の発表は、サプライチェーン全体(基板→部品→電源→冷却)へ連想が波及しやすい
  • 「投資=需要の確度が上がる」と受け止められ、短期資金が入りやすい

要因②:ボトルネックが“電力・熱・実装”に移行(電源・冷却・電子部品に資金が回る)

AIDCはGPU/AI半導体だけでは成立せず、電源(UPS/電源装置)・冷却(高性能ファン等)・電子部品(コンデンサー等)がボトルネックになりやすい構造があります。
直近は、AIサーバー向け需要を背景に、電源周りや部品供給側の銘柄が材料視される局面が見られました。

  • サーバー増設に比例して、電源・冷却・受動部品の需要が積み上がる
  • 「薄利のIT」ではなく「設備・インフラの製造業側」に資金が回りやすい局面がある

要因③:個別材料(業績修正・受注・テーマ特集)が“点火役”になった

テーマ買いは「点火材料」があると一気に拡散します。直近は以下のように、個別の材料・報道が重なり
“テーマ → 個別材料 → 連想拡散”の順で値動きが加速しました。

  • 3905 データセクション:AIインフラ構築に関する動き(提携・稼働・業績見通し関連)が材料になりやすい
  • 3891 ニッポン高度紙工業:AIサーバー向け電源周りの需要(コンデンサー用途)を材料に物色が入りやすい
  • 6327 北川精機:AIDC向けの高機能基板(CCL/プリント基板)周辺で装置需要の連想が入りやすい

対象銘柄の位置づけ(バリューチェーン整理)

AIデータセンター関連は、GPUやサーバー本体だけでなく、基板・電子部品・電源・冷却・クラウド(運用)まで裾野が広いのが特徴です。
対象7銘柄は、ざっくり次のように整理できます。

(A)クラウド/データセンター運用・提供(“需要の受け皿”)

  • 3778 さくらインターネット:国産クラウド・GPU基盤の文脈でAIDC需要の受け皿として注目されやすい
  • 3905 データセクション:AIインフラ/データセンター関連プロジェクトの進捗が材料化しやすい(事業・契約のニュースフローが株価感応度になりやすい)

(B)実装・基板(“AIサーバー増設=基板需要”に直結)

  • 4062 イビデン:AIサーバー向け高機能ICパッケージ基板の増産・投資が注目されやすい
  • 6327 北川精機:高機能基板の成形・製造装置周辺で連想されやすい(設備投資フェーズで物色されやすい)

(C)電源・冷却・電子部品(“電力・熱”ボトルネックの中核)

  • 6516 山洋電気:高性能冷却ファン、UPS等の文脈でAIDCの電力・冷却需要と結びつきやすい
  • 3891 ニッポン高度紙工業:電源周りで重要なアルミ電解コンデンサー用途の材料(セパレーター)として連想されやすい
  • 6779 日本電波工業:サーバー・通信インフラ周辺の電子部品需要(高付加価値品)で連想されやすい

※上記はAIDCを「運用(需要の受け皿)→実装(基板)→電力・熱(電源/冷却/部品)」に分解して“連想のされ方”を整理したものです(特定の投資判断を推奨する意図はありません)。


指標比較:予想PER・PBR・時価総額(7銘柄)

以下は、同一基準で横並び比較するための比較表です。今の各銘柄の立ち位置を把握しておきましょう。(2月2週時点の各指標)

コード 銘柄 予想PER PBR 時価総額
3778 さくらインターネット 38.41 3.89 1,142.2億円
3891 ニッポン高度紙工業 15.28 1.42 357.5億円
3905 データセクション - 7.22 507.7億円
4062 イビデン 27.96 4.45 24,126.8億円
6327 北川精機 15.53 1.73 93.8億円
6516 山洋電気 7.59 1.34 1,649.7億円
6779 日本電波工業 5.64 0.73 225.3億円

見方のポイント(分析メモ)

  • 時価総額:テーマ相場では小型ほど需給で振れやすい一方、大型は「投資計画・増産」の確度が評価軸になりやすい
  • PBR:先行投資・成長期待が強い局面ではPBRが先行して上がりやすい(数字の裏に“期待の織り込み度”が出る)
  • 予想PER:「-」は予想EPSが揃わない等で算出できないケース。比較上は“評価の前提が揃っていない”点に注意

まとめ:直近の物色は「投資の実体化×電力・熱ボトルネック×個別材料」の掛け算

直近2週間のAIデータセンター関連の物色は、
(1)AIDC投資・増産計画が具体化し、
(2)ボトルネックが電力・熱・実装へ移ることで周辺部材に資金が回り、
(3)個別のニュース・業績・テーマ特集が点火役となって連想が拡散した、という構図で整理できます。

※本記事は情報整理を目的としたものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。

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