2024年9月27日、石破茂氏が自民党総裁に選出されました。これにより、彼が掲げる政策が日本の経済にどのような影響を与えるか、国内外の投資家の関心が高まっています。特に株式市場においては、石破政権下での政策が特定の業界や企業にどのような恩恵をもたらすかが注目されています。
自民党総裁選挙は、1回目の投票でいずれの候補者も過半数に届かず、決選投票の結果、石破元幹事長が高市経済安全保障担当大臣を抑えて新しい総裁に選出されました。https://t.co/50oql7fuvZ#nhk_video pic.twitter.com/ZeprcU15Nw
— NHKニュース (@nhk_news) September 27, 2024
この記事では、石破茂氏の政策を通じて、今後注目すべき日本株関連銘柄について解説します。石破氏のリーダーシップによって、投資家が新たに注目するべき業界やセクターとはどのようなものか、詳しく見ていきましょう。
石破茂氏の経済政策の概要
石破茂氏は、長らく自民党の重鎮として活躍し、特に地方創生や防衛政策を重視してきました。地方経済の活性化や地域産業の振興に向けた具体的な提案を行い、地方のインフラ整備や新産業の育成に取り組む姿勢を示しています。これにより、インフラ関連や地方密着型の企業にとって追い風となる可能性があります。
また、石破氏は安全保障に強い関心を持っており、防衛産業や関連する技術分野への投資を推進する姿勢も見られます。さらに、再生可能エネルギーや環境関連の政策にも力を入れているため、エネルギーセクターにも影響を与える可能性が高いです。
そして別の視点から見ると、金利利上げの方向に向く考えや金融所得課税の考えなども話していたので、ポジティブ・ネガティブの両面で見ていこうと思うのでお付き合いください。
石破茂政権下で注目される業界・セクター
石破茂政権の政策により、特に注目すべき業界やセクターは以下の通りです。
- 地方創生関連 石破氏は、地方経済の再活性化に強い意欲を持っています。地方のインフラ整備や地域の観光産業、農業や漁業など、地方に根ざした産業に対しての投資が促進される可能性が高いです。このため、地域密着型の企業や地方の建設業などが注目されます。特に公共インフラ関連の銘柄や、地域に根ざした観光業やサービス業が今後の成長のカギを握るかもしれません。
- 防衛関連 石破氏は、長年にわたり安全保障政策に携わっており、防衛力強化の必要性を訴え続けてきました。彼のリーダーシップのもとでは、防衛関連の予算が増加し、関連企業に対して新たなビジネスチャンスが広がる可能性があります。これにより、防衛産業や関連する技術を持つ企業が今後さらに成長することが期待されています。
- エネルギー・環境関連 持続可能な社会の実現を目指すエネルギー政策も注目すべきポイントです。再生可能エネルギーの普及を推進し、脱炭素社会を実現するための政策を強化すると見込まれており、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーに関連する企業や技術が活躍する機会が増えるでしょう。
注目すべき関連銘柄の具体例
石破茂政権下では、地方創生や防衛、エネルギー関連の業界が特に恩恵を受ける可能性が高いです。それぞれのセクターで注目すべき銘柄を具体的に見ていきましょう。
1.地方創生関連銘柄
石破氏が地方創生を政策の中心に据えていることから、地方経済を支えるインフラや地域密着型の企業が注目されています。特に、地方の公共事業に関わる建設企業は今後の政府の予算拡大が期待されます。
●日本道路株式会社(NIPPO Corp.):地方道路の整備やメンテナンスを担う大手建設企業で、地方インフラ整備が推進される中、利益増加の可能性が期待されています。
●前田建設工業株式会社(Maeda Corporation):地方の公共工事に強みを持つゼネコン企業で、地方自治体のインフラプロジェクトに関連する受注が増える可能性があります。その他
チェンジHD、雨風太陽なども注目していきたい銘柄となってきます。
2.防衛関連銘柄
石破茂氏は安全保障問題に詳しく、防衛力の強化を支持しています。このため、防衛関連企業は今後、政府の防衛予算の増加によって事業が拡大することが予想されます。
●三菱重工業株式会社(Mitsubishi Heavy Industries, Ltd.):日本の防衛産業を牽引する企業で、船舶や航空機、ミサイル防衛システムなどを手掛けており、防衛力強化の追い風を受けることが予測されます。
●川崎重工業株式会社(Kawasaki Heavy Industries, Ltd.):防衛装備や航空機、潜水艦などの生産を行っており、防衛予算の拡大に伴って事業成長が期待されます。
その他IHIやヤマシンフィルタそしてなど、関連する防衛関連銘柄は多岐にわたってくるでしょう。
3.エネルギー・再生可能エネルギー関連銘柄
石破氏の再生可能エネルギー推進政策により、エネルギーセクターも重要な注目分野です。特に、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーを手掛ける企業は、今後の成長が期待されます。
●株式会社Jパワー(Electric Power Development Co., Ltd.):再生可能エネルギー分野で積極的に事業展開しており、特に水力発電や風力発電に強みを持つ企業です。政府のエネルギー政策の支援を受ける可能性があります。
●ENEOSホールディングス株式会社(ENEOS Holdings, Inc.):エネルギー大手で、石油関連の事業とともに、再生可能エネルギーへの転換を進めています。特に太陽光やバイオ燃料分野での成長が期待されています。
その他再生エネルギー関連ではウエストHD・レノバ・エヌピーシーなどの銘柄にも目を付けておきたいところです。
4.宇宙関連銘柄
ここは本命ではないですが、石破氏は防衛大臣時代UFOなどや宇宙防衛省などの構想を発信していたなど先端技術や科学技術振興も重視されているため、宇宙関連企業が注目されています。特に、宇宙探査や衛星開発、関連技術を手掛ける企業に投資家の関心が集まっています。
●ispace株式会社(9348):月面探査を目指すスタートアップ企業であり、2023年には東京証券取引所グロース市場に上場。民間主導の月面探査計画を進めており、今後の宇宙産業での成長が期待されています。宇宙探査技術やその応用分野での可能性を秘めており、投資家の注目を集めています。
●スカパーJSATホールディングス株式会社(Sky Perfect JSAT Holdings Inc.):衛星通信や放送事業を展開する企業で、地球観測衛星や通信衛星を運用しています。日本の宇宙関連事業における主要プレイヤーの一つであり、今後の成長余地があります。
その他QPS研究所・アストロスケールHDなども見ていくと良いでしょう。
また地元である鳥取関連銘柄(鳥取銀行・寿スピリッツ・トミタ電機)や、防災関連(モリタHD・ベルテクス・萩原工業)なども見ていくと面白いでしょう。
石破ショック!?円高がもたらすデメリット
一方、石破氏は長期的な日本経済の健全化を図るために金利利上げを主張しています。これは、インフレ抑制や財政健全化の一環として理解される一方で、投資家にとっては一部デメリットをもたらす可能性があります。特に、金利上昇は企業の借入コストを押し上げ、設備投資や経営拡大に対して圧迫を与える可能性があります。
さらに、金利利上げによって円高が進行する可能性もあり、輸出企業にとっては大きな痛手となります。日本の株式市場において、輸出依存度の高い自動車、電子機器、機械などのセクターは、円高によって収益が圧迫されやすくなります。特に、海外売上比率の高い企業にとっては、円高により海外市場での価格競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼすリスクが高まります。
このため、石破氏の政策が短期的には株式市場に対してネガティブな影響を及ぼす可能性があるため、投資家は円高リスクを十分に考慮した投資判断が求められます。
実際9/27の日経平均先物の数値はサーキットブレーカー発動してもなお下落し、マイナス6%の2,000円越え安となっており、一部では「石破ショック」との声も。今後の動向には注視していく必要も出てくるでしょう。
まとめと今後の展望
石破茂氏の自民党総裁就任に伴い、彼の政策が市場にどのような影響を与えるかが注目されています。特に、地方創生や防衛、エネルギー・環境関連の業界には大きな恩恵が期待されるため、これらのセクターに関連する銘柄に注目が集まっています。
ただし、投資家としては石破政権の政策の実現スピードや外部環境の影響を慎重に見極める必要があります。長期的な展望を持ちながら、石破政権の動向に引き続き注目することで、今後の投資戦略に生かせるでしょう。
投資の基礎知識やアドバイス
初めて投資を検討される方や、株式市場に慣れていない方にとって、関連銘柄への投資にはいくつかの基礎知識が必要です。まず、投資を行う際には、個別銘柄への集中投資を避け、複数の銘柄に分散投資することが重要です。これにより、一つの銘柄が下落した際のリスクを抑えられます。
また、短期的な市場の変動に惑わされず、長期的な視点での投資を心掛けましょう。特に、総裁決定後大きく円高に振れて日経平均先物がマイナス2,000円くらい変動するなどの変化がありました。ただ、政治的な変動が株価に影響を与えることはよくありますが、政策の影響が実際に株価に反映されるまでには時間がかかることがあります。石破茂氏の政策に基づく銘柄選定も、短期的な投機ではなく、長期的な視野での投資として捉えることが大切です。
今年大きな下落も投資家として経験してきた方も多いと思いますが、その経験も活かしながら落ち着いて投資するスタンスでやっていけば、きっと良い未来を描くことができるでしょう。なので引き続き投資を楽しむためにも勉強しながら力をつけていきましょう。
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下落時にこそ備えて、投資で豊かな人生を築いていきましょう
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