新卒3年以内の退職者は約3分の1、さああなたは?
厚生労働省が発表している「新規大卒就職者の事業所規模別離職状況」によると、平成26年3月卒の新卒3年以内の退職者は32.2%だそうです。約3分の1の新卒者が3年以内に辞めている計算になります。約10年前を見ても同じくらいの数値が出ているので、「最近の若者はすぐ辞める」みたいな風潮がありますが、今に始まったことではないのですね。
また上記表から見ていくと、事業所の就業人数が多ければ多いほど離職率は低くなっていく傾向があります。では、この表からどのようなことが読み解けるでしょうか。あなたの周りの状況も照らし合わせながら、転職すべきかどうかの指標にしていただければと思います。
・人数が少なく、人間関係で逃げ道が無い
上記のデータから考えられる要素の一つが人間関係です。
今まで異なった環境で育ってきた人たちが、一つ屋根の下1日の半分、多いことろでは半日以上過ごすのです。当然苦手な人、どうしても受け付けることの出来ない人も出てくることでしょう。
よく行われる就業調査アンケートでも、本音の退職理由は?という質問があればTOP3には入ってくる退職理由です。あなたがうまく会社人間関係でうまくやっていけていない現状があったとしても、その他多くの人も同じ悩みで悩んでいます。
もしその人間関係が原因で確実に体調や精神的不調を感じられているのならば、重要な転職理由になる項目の一つではあります。
・給与・福利厚生面で不満がある
従業員数が少ない企業は、全てがそうではありませんが、相対的には大企業より給与や福利厚生面では劣っていることがほとんどでしょう。新卒約3年目でそれなりのキャリアもついてきて、その仕事をやりきれる自信がある。そう感じた若手には今働いている企業の条件面では見合わなく感じてきたのでしょう。その向上心は素晴らしいと思います。もしその自信を次に繋げていきたいのであれば、働きながらコネクション作りなどを行い、準備を行うことも一つの手段となることでしょう。
・自分のやってる仕事に、やりがいを感じない
新卒3年目、というよりは2年目以下の社員に感じられやすい傾向でしょう。特に一年目の社員は学生から社会人に移り変わり、様々な想定していたことと違うギャップから、自分の求めていた仕事とは違うと感じることもあるでしょう。
正直私自身もこう感じて新卒で退職しました。明らかに想定していたことと違い、この環境にずっと居ると確実に自分がその企業の色に染まってしまうと感じ、そうなりたくはないとハッキリ感じたので転職に踏み切りました。
もちろん長くそこの企業に働くことに越したことはありません。しかし、あなた自身の判断基準の中でこれは全く違うと拒絶反応をずっと示し続けているのであれば、直観を信じた方が良い場面もあることでしょう。
・会社の将来性に不安がある
これは新卒3年以内の社員のみではなく、全ての年代の組織で働いている従業員の共通事項でしょう。
この記事を見ている方は新卒3年以内でまだ若く、組織の全体はまだ見きれる段階ではないこともあるでしょう。ただ日々働いている中で、その会社の売り上げや雇用状況などは肌で感じ取ることが出来るでしょう。そこで会社外の友人やプライベートで知り合う人などから少し会社の状況なども聞いてみたりして比較してみましょう。
その話の中で、明らかにうちの会社マズいんじゃ?(笑)と感じたりしたら、少し検討の余地がありかもです。
このように悩める時期だとは思いますが、これからまだまだ社会人としての先は長いです。ここで動くことが良い方向に動いていくことも、苦しむこともあるでしょう。ただ、"あなた自身が後悔しない"ということをひとつの判断基準にすれば、その後の人生もブレることなく進むことができます。先人の意見も重要ではありますが、あなたの人生はあなただけのものです。その判断も最後はあなた自身が行っていきましょう。そうすればきっと素晴らしい将来に繋がっていくことでしょう。